時を遡ること2週間。

ソラハイトラルという小さな街に住む少女

がいた。

街一番に優しく優雅で誰もが振り向く美し

さを兼ねた少女の名はエラ。

「ママ 作った籠を売って食料を調達してま

いります。」

ニッコリと笑うとできるエクボが印象的な

エラは籠細工師の娘だった。

母に行先を伝え家を出たエラはまず市場に

行き籠を売った。街一番の籠細工職人の父の

作った籠はいつも大好評で売りに出るとす

ぐに売り切れてしまう。売ったお金で家族三

人分の食料を調達し帰路についた。

家につきいつもと変わらず母と料理をし父

と3人で夕食を食べるそんな変わらない

日々だった。

そんなある日

「エラ お風呂へ入ってきなさい。おめかし

をして!さぁ街へ行きますよ」

母の優しい微笑みだった。母から街に行こう

と誘うのなどとても珍しいことであったが

ためにエラは嬉しくて仕方なくすぐに支度

をした。