俺は、李樺が好きだ。

でも、あいつは、俺のことなんて眼中にすら入ってない。

だから、ある女子を俺の「好きな人」にしたんだ。そうすれば、一緒に居られるから。

「うわぁん。」

一樹に振られて泣いている李樺を見て、俺は少し安心している。
サイテーだと思う。

でも、こうでもしないと李樺を抱き寄せることすらできない。

俺は、自分の心に素直になれない自分が嫌いだ。

明日。俺も素直になろう。

こんなタイミングは卑怯かも知れないけど。そのくらい好きなんだ。