手術当日

手術前だというのになぜか緊張はあまり無く、昨日もよく眠れた。

球次(今は…am7:06か。)

球次「暇だな…」

周りには誰もいない。少しの寂しさを覚えつつなんとなく体を起こした。

ガラッ

看護婦さんが入ってきた。

看護婦「具合どうですか?」

球次「バッチリですよ。」

看護婦「あ、そうだ。」

球次「?」

看護婦さんがポケットから何かを取り出した。

看護婦「朝早くに女の子がこれを球次君にって。」

球次「手紙?」

看護婦「じゃあ手術まで時間があるのでゆっくりしていて下さい。」

球次「はい。ありがとうございます。」

ガラッ

球次(手紙かどうせ…)

球次「やっぱり奏かよ。なんだろ…」

奏:ヤッホー元気?
一人で寂しくない?寂しいでしょう!
今日は学校休みで部活もないからいつでも電話してきていいよ。球次にはそばで応援してくれる人がいるんだからたよんなきゃダメだよ!
頑張ってね!!
奏より

球次(手術のこと知ってるな?)

俺は手紙を読んで急に不安になった。

球次(電話か…出てくれるかな、、、)

そう思いながら俺は救いを求めるように奏の番号を入力した。

プルル、プ…

奏「球ちゃん!」

球次「電話切るぞ〜」

奏「ごめんごめん、寂しくなったの?」

球次「うん…少しだけ不安になった。」

奏「手術…のこと?」

球次「…知ってたのか。」

奏「球次のお母さんに聞いた。」

球次「皆は?」

奏「まだ伝えてない。」

球次「奏…皆にはまだ…」

奏「心配させたくない…でしょ?分かってるよ。」

球次「ありがとう。」

奏「絶対大丈夫だから!私が応援してんだから死んだら承知しないよ!」

球次「…ありがとう。」

奏「グスッ…球次さっきからありがとうしか言ってないね。」

球次「泣くなよ、応援してくれるんだろ?グスッ…だったら笑ってくれよ。」

奏「ごめん、そうだね。辛いのは球次だもんね。」

俺は言葉に詰まった。

すると、

奏「悩んでも仕方ないでしょ!胸はって行って来い!」

球次「行ってきます!!」

奏「手術終わったら絶対電話してね!バイバイ…」

球次「おう、じゃあな。」

プッ、プー、プー

俺は…俺が生きる意味を見つけた!



To be continued...