「ねぇ、嶺。この先一体どうするつもり」
「どうするって、ちゃんと働いてお母さんを助けるつもりさ」
「もちろん母としてそれは嬉しいわよ。でもまだそれは後の事でもいい。先に大学に行くことくらいできるでしょ」
「借金をしてまで行っても、後にしんどいだけじゃないか」
「嶺、お金の事なら心配しないでいいの。あなたが大学に行けるくらいの貯金はしてあります」
「でもそれを使ってしまったら、今後の蓄えがなくなるじゃないか」
「そこまでお金の事を心配するのなら、嶺、医者を目指しなさい。そうすれば学費は全て免除されるわ」
「ちょっと待ってくれ、それって、例のあの跡取り問題のことか」
「そうよ、あなたは広崎家の血を引く者。これは私が広崎と離婚しても変わらない事実。あなたが医者を目指しているのなら、広崎は援助を惜しまないわ」
「医者になったら、俺は広崎家に入らないといけないって事になるんじゃないか。俺は天見嶺であって、広崎嶺ではない」
「あなたの気持ちはわからない事はないのよ。でも、あなたには人並み外れた才能がある。その才能を活かして欲しいだけなの。医者だって簡単に誰もがなれるわけじゃないのよ。才能に恵まれ、そこにさらに努力して、相当の覚悟がいる。容易く私が勧めてるだけだなんて思わないでほしいの」
「わかってるけど……」
母は看護師だった。
医療関係に携わってるから、病院の大変さは人一倍よくわかっている。
そこに病気を治し、看病する事の現場を目の当たりにして、医者という職業がどういうものか理解していて俺に勧めている。
「どうするって、ちゃんと働いてお母さんを助けるつもりさ」
「もちろん母としてそれは嬉しいわよ。でもまだそれは後の事でもいい。先に大学に行くことくらいできるでしょ」
「借金をしてまで行っても、後にしんどいだけじゃないか」
「嶺、お金の事なら心配しないでいいの。あなたが大学に行けるくらいの貯金はしてあります」
「でもそれを使ってしまったら、今後の蓄えがなくなるじゃないか」
「そこまでお金の事を心配するのなら、嶺、医者を目指しなさい。そうすれば学費は全て免除されるわ」
「ちょっと待ってくれ、それって、例のあの跡取り問題のことか」
「そうよ、あなたは広崎家の血を引く者。これは私が広崎と離婚しても変わらない事実。あなたが医者を目指しているのなら、広崎は援助を惜しまないわ」
「医者になったら、俺は広崎家に入らないといけないって事になるんじゃないか。俺は天見嶺であって、広崎嶺ではない」
「あなたの気持ちはわからない事はないのよ。でも、あなたには人並み外れた才能がある。その才能を活かして欲しいだけなの。医者だって簡単に誰もがなれるわけじゃないのよ。才能に恵まれ、そこにさらに努力して、相当の覚悟がいる。容易く私が勧めてるだけだなんて思わないでほしいの」
「わかってるけど……」
母は看護師だった。
医療関係に携わってるから、病院の大変さは人一倍よくわかっている。
そこに病気を治し、看病する事の現場を目の当たりにして、医者という職業がどういうものか理解していて俺に勧めている。



