私は同性愛者なのかどうなのかは
分からない。

いや認めたくないだけかもしれない。

そういえば、中学生時代も男の子にあんまり興味なかった覚えがある。
(そもそも恋愛に興味無かった)

この話がもし広まれば私の周りからは友達が離れていくに違いない。

…真利も。

それだけは…。

でも、そんな事どうでもいいくらい雪乃先輩が好き。好きです。雪乃先輩…。

あーー！もう！！

「あああーー!!もうやだ!」

こうやって悩んでいる自分が嫌だ。

そんな思いで声を張り上げる

「うわっ!波花うるさい」

真利は耳を塞いでうるさそうに顔をしかめた。

さっき真利だって大声張り上げた癖に!

なんて思いながらむす、と怪訝な表情を浮かべてみる。

そんなやりとりをしている内に家の前に着いた

「はーあ、じゃあばいばーい」

ため息をついて 真利が私の家の前を通り過ぎていくのを見送ると、横の空き地に一輪の花。

綺麗だな、と横目で流しながら家のドアを開けた。

「たっだいまー！」