寒い冬に格子の座敷牢屋は辛かった。凛は寒い中ぼんやりと桜の事を考えていた。そんな中、村長が座敷牢屋にきたのだ。
 「申し訳ない。桜が気を病んでいるのだ、君から一筆何か書いてくれないかと、筆と硯と墨と水。手紙を書くための紙も用意しれたのだ。」
 何もかけなかった。桜を渡すなんて・・・・
 一方桜らも気を病みながら風の便りで海の方にある座敷牢屋に入れられると聞いたのだ。凛から返答がない時はまだ愛してる証拠だと思ってくれ、二人でいた間はまだ、一年にも満たなかったがもしもの為に約束をしたのだ。

 時が過ぎ3月に入ると嫁入りの準備がはじまり、桜が咲く頃には挙式をあげることになっていた。
4月になり桜が咲くと、夜桜を見たいといい家から逃げたした。
 凛は桜の姿を見ると格子を蹴り飛ばした。海の湿気のせいで木の格子は呆気なく壊れたのだ。桜は筆を見ると急いで凛の手に桜の欠片と蝶々の欠片を書いて自分の右手にも桜の欠片と蝶々の欠片を書いたのだ。書き終わると凛は急いで、桜の手を握って走った。