桜は「私の事なにも言ってなかったね。秘密も含めて小さい頃の私から今の自分まで話す。聞いてもらってもいい?」
 凛「うん当然だよ。僕も話すから・・・・」 

 ~これから話すのは 海 桜という女の子の話し・・・凛の世界へ溺れるまでの私~
・海 桜。これが私につけられた名前だ。小さい頃から周りは大人で溢れていた。英才教育で育ったが為に他の人とは少しだけズレていた。そのせいか、大人も子供も限らずに私を腫れ物扱いした。大人の言い分も分かる子供。だから周りからは少しズレた女の子、銀行マンの重役勤めで金持ち、それが大きく私を狂わせた。幼稚園~中学校までエレベーター式の学校に入った為か友達も作れなかった。母親、父親は私の欲し物は何でも与えてくれた。怒らずに何でも許してくれた。これが愛情なのだと思っていた。でもそれは違った、間違った事をすれば他の皆は怒られる。我慢しなければいけないこともある。それを知ったのは小学生になってすぐだった。周りからはお嬢様扱い。大きくなればなるほど影口は叩かれ無視されるようになった。
 愛情って何とジイヤに聞いたとき少し悲しげな顔をした。ジイヤはそっと抱きしめてくれた。私には無いものを他の人は普通に持っている。羨ましかった、だから学校では強がって見せたり一人でも平気な顔をした。婚約が決まってからはなおさら「貴方の為」よ。と言う両親がいた。誰も助けてはくれないのだと・・・・お嫁にもらってもらえるだけありがたいと思いなさい。それが口癖のようになった。