12月25日クリスマス桜が山の麓まで来てくれたのだ。爺さん達が伝えに行き迎えにもきてくれたのだ、私服姿は初めて見た。真っ白ワンピース姿、近くにはヒール低めのショートブーツ、可愛い手袋をはめ、コートは手で持ってきた。
 桜は元気な声で「凛、元気だった。私、山登ったの初めてだよ」ピョンピョンと跳ねる姿は可愛いかった。
 一爺さん「こらお嬢様、はしゃぐのはいいがこの暗い中落ちたら、怪我するぞ。」
 桜「おじ様ありがとう。送ってくれて。」
 一爺さん「30分だけだぞ。降りれんと大変だからなぁー。」
 桜「はーい。凛、淋しかった久しぶりだね。逢いたかった」 
 凛「綺麗だな。その初めて私服見たから、僕も逢いたかったよ。辛かったよね。イジメ辛かったでしょ」
 桜「辛くないよ、凛君いたから前向けるし、ここにもこれた。」
 凛「良かった。僕も桜の事思って頑張れた。ここにも無事にいられる。」
 手が思わず出た。ギュッと抱きしめた。冷たくなってきた体・・・
 手も絡めると手袋からの温もりが伝わる・・・
 凛「ごめん。急に淋しかった。」
 桜「きっと、私より辛かったんだよ。でも、温かいね。こんなに温もり感じたの久しぶり。」
 凛「良かった、月みてごらん。そして下も綺麗でしょ。ここは毎日イルミネーションが見れて星の森みたい。」 
 桜「綺麗、浮かれてて気ずかなかった。月の森・・・私ね毎日山に来たかったの。家に居るとね急くつで決められた世界しかなくて。凛君の世界に入り込み・・・」
 一爺さん「まずい、何故か刀坂の人間が入ってきた。変えるぞ」
 桜「もういや、私ここに居たい。ここが私の世界なの凛君がいないと・・・・イヤー」
 凛「迎えに行くから、桜が咲く頃には桜を奪いにいくから、だから待って、ごめん。」崩れ落ちるしか無かった・・・・刀坂家からは逃げられたが苦いデートになってしまった。