あの、ファミレスの日…
家に着いてベットに横になっていると
携帯が震えた。


優香?なんやろ。

開いてみると

"ゆうたが連絡先教えてほしいって!いい?"

は?ゆうたって優香の彼氏じゃないん?

私は
"ごめん、友達の彼氏とやり取りする意味ないから"
とだけ返した。

数分後また震えた

もー、しつこい!!!








ん?





yuta
へ?もしかして。

その嫌な予感は見事に的中。

"優香から教えてもらった♪"

いいよなんて言うてないやんな?
とりあえず電話しよう。


ワンコールで出た優香

「もしもし?どーゆうこと?彼氏さんから
連絡きたんやけど」

『ごめん。しつこいから教えちゃった』

はあ…

「れおは、まだいいけど優香はいいん?」
『れおなやから、信用してるから大丈夫!』
明るく言った優香。
信じれる信じられへんじゃなくて
嫌じゃないんかな?
れおやったら絶対嫌やけどなー…

『とりあえずさ!返してあげて!!』

わかったとだけ伝えて切った。

嫌やなー。なに話すん…
人の彼氏となにを話したらいいんかさっぱり
どーしよーーー。

"どーも。なんでまたLINEきいてきたん?"

ここは、率直に!素直に!

返事は驚くほど早かった

"もっと知りたいなーと思って♪高校も一緒やし♪"

あ、もしかして、あの涼くんって人と
くっつけよーとしてる?
それやったら優香が教えた意味もわかる
みんなグルかよ〜

ん?でも、肝心な涼くんからはなんの
連絡すらと言うか、連絡先すら知らへん。

"高校一緒でもクラス違うやろーし、
毎日一緒におるわけ違うやん笑"

とりあえず引き離そう…
けど、彼からのLINEは早くて早くて…

"じゃあ入学式の日クラスまで迎えにいく!"

へ?みんなで帰るってこと?
いいけど、優香だけおらんよなー。
違う場所で待ち合わせかな?
まあなんでもいいや。

"はーい、クラスわかればいいね!おやすみー"

と、携帯を閉じたときに
メールじゃない、震えが響いた
電話?でも知らん番号。
嫌な予感は、こんなにも当たるものなのか?


『………はい』

「あ!俺!勇太!番号登録しといて!」

『うん、それはいいねんけど、
電話までして優香に怒られへんの?』

「あー、大丈夫大丈夫!今時間ある?」

え?なに、まだ話すん?眠たいし
お風呂入りたいしなー…

『ごめん、まだお風呂入ってないから
お風呂入ってきてもいい?』

「わかった!じゃあ1時間後折り返すよ!」

え?1時間しかリミットくれへんの?
それは面倒やと思い

『話があるなら、今聞くよ!』

「ゆっくり話したいからお風呂入ってきて!」

なんて勝手な…
まあ、いいか。

『わかった!じゃあ出たらこっちから
掛け直すわ!』

「りょーかい!じゃあまたあとで!」

ゆっくり話したいって、今日話したやん…
そんなことを考えながらお風呂に入った
女子力が低いのか、私のお風呂は
わずか15分。髪の毛を乾かしても30分

早いけど掛けるかー。


プルルルル…プルルルル

「え!?早くない?」

『あー、れおお風呂嫌いで早いねん!』

「へー、そおなんか!れおなちゃんのこと
1つ知れた♪」

アホなんやろーか?
こんなことら誰にでも話すんやけどなー。

他愛のない会話を1時間程度したとき

もう時刻は0時をまわっていた。

『そろそろ、煙草でも吸って寝よかな!』

「え、もうそんな時間?ほんまや!ごめんな!」

『大丈夫!案外楽しかったし』

そう、勇太くんとの電話は自然に
笑顔になれる会話ばかりで
すごく楽しかった。

「ほんまに!?よかったー。最後にさ、
話があるんやけど…」

あ、そお言えばゆっくり話したいって
言うてただけで
普通の会話やったもんなー
本題があったんか!

『うん、どーしたん?』

「あんな、俺さ、一目惚れやってん。」

ん?優香かな?でもなんやろ、
イラっとしてしまった。

『うん、そーゆうのは本人に直接言ってあげな』
もう深く聞きたくなく、知りたくなく
早く切りたかった

「そおじゃなくて」
「その…れおなちゃんに………」

え…?12時間前に初めて会った人に
もう告白されてる。
しかも、友達の彼氏に…。
優香になんて言ったらいいんやろ。
そんなことを1人で考えていると

『れおなちゃん?返事はまだいい。
優香とちゃんと話して別れてから聞きたい』

そんな…勝手やわ…
まだ、うんとも言うてないのに。

「れお、友達失いたくない」

私の素直な気持ちだった。