放課後になった。


「じゃあ、うちは先に帰るから頑張ってね〜」

ゆずはそう言い残し、呑気に帰ってしまった。


会議室に入ると、すでに坂下さんは椅子に座っていて、坂下さんはあたしが会議室に入ってきたのを気づいた。


「ここ!ここ!」

坂下さんは、自分の隣の席に私の分空けといてくれた。


「ありがとう!坂下さんあたしの席の分まで取っておいてくれたんだね」



「当たり前でしょ〜同じ委員会なんだし」


坂下さんはキョトンとしている。


言われてみればそうかも。


「てかさ〜沙羅って髪の毛綺麗だね」


「えっ?」


さ、さら!?
急に下の名前で呼ばれたからびっくりした。


「髪、染めてるん?」


「す、少し染めてるよ!」


あたしの髪の毛の色は栗色より少し明るい。


「へぇ〜染めてるように思えないくらい綺麗だね」


「なんか照れるね。笑 坂下さんも染めてるよね?」



「まあね」

そう言い坂下さんは笑った。


坂下さんほど、綺麗な笑顔は見たことない。


ずっと見ていたいって思った。


「沙羅、どした??」


「あ、ううん!何でもない!」


まだ少ししか話したことないのに、坂下さんと話してるのは落ち着く。



今日の文化祭実行委員の集まりは、準備についてやら出し物についての説明で終わった。