ゆずは私の腕を引っ張ったまま教室に入った。





「おはよう〜」


ゆずが、新しいクラスの皆んなに挨拶をした。


あたしは、びっくりしたのと注目を浴びるのが嫌でゆずの後ろに隠れた。



ゆずの挨拶を聞いたクラスの子達が次々とゆずに挨拶を返した。



皆んな気さくで良さそうな子ばっかりだな。



そう思いながらも、あたしはまだこわくてゆずの後ろに隠れていると…


「おはよう!」


すごく笑顔の可愛い男の子が私の顔を覗き込みながら挨拶をしてきた。


「う、うっわぁ」


私は思わず変な声を出してしまった。


「へへへっ。面白い反応だね」


私の顔を覗き込んだまま男の子は言った。



「あ、あ、の。おはよう!!」


私は少し勢いよく言ってしまった。


すると男の子は声を出して笑い出した。



「え、っと、あたし変でした?」


不安になりながら尋ねた。


「ぜんっぜん。逆にいいね!あっ、朝のHR始まっちゃうからじゃあまたっ」



そう、満面の笑みで私を見ながら言い、席に戻ってった。



その男の子の言ってる意味は全く分かんないけど、なんか良さそうな人だな…