SE:バサッ(コートを脱ぐ郁美)

郁美「ふぅ、楽チン楽チン☆…でもアタシ、なんでこんなの着てなきゃなんないの?」
龍司「いや、それは親父が…」

親父(回想エコー)「――――――いいか龍司、依り代となった郁美ちゃんは、月の意思の影響を少なからず受ける。
   太陽の日差しは月の意思にも、依り代となった彼女にも良くないのだ…
   このコートは常に着ているように、気をつけてやってくれ、やってくれ、やってくれ…(残響音含む)―――――――」

龍司「――――とは言えねぇしなぁ…」
郁美「ん?何か言った、龍司君」
龍司「ややややややっ、それはほらアレだっ!
   つまり長旅で郁美のピッチピチの柔肌が日焼けとかしないよーにっちゅー、親父の心配りだなっコレは!」
郁美「…なーんか言い方がヤラシイけど…ま、そーゆー事なら有り難く貰っとくね、うんっ」
龍司「ふぃ~…まぁ言ってる内容は同じようなもんだからいいか…」
郁美「ところで…龍司君…」
龍司「ん?」
郁美「アタシの髪に巻いてある、この輪ッかみたいなの何?」
龍司「いや、それはアイツが…」