闇の中(夢)と現実は、必ず繋がっているはずだ…そう思いながら、俺は眠った。

そして俺は、闇の中に来た。相変わらず暗い。もう嫌だなぁ…やはり、闇の中にはあの子がいた。
「そう言えば、何で…いつからこの闇にいるの?」
「……」
やっぱり何も喋らない。そろそろ喋ってくれないかな…そう思って、女の子の顔を見た。その子は……同じ表情のまま、涙を流していた。
「え…!ど、どうしたの?!俺、なんか嫌な事言った?」
でも女の子は、涙を流しながら軽く首を振るだけで、何も喋らない。
しばらくの沈黙の後、ふと女の子が、泣きながら俺を見た。な、何だ…?
俺は気が付いた。女の子の肩が透けていることに…
「何で…?!君…だんだん消えて来てる…!」
俺がそう言うと、女の子はびっくりして自分の手を見た。そして、自分の手を見つめながら凄く切ない表情をした。その後、
『ご・め・ん』『あ・り・が・と』
と口パクで言った。俺は、なぜそう言ったのか分からなかった。そして、女の子の体は少しずつ薄くなっていき、ついには消えてしまった。
「なあ…何でだよ…ま、また会えるよな…?ここで…今どこにいるんだよ!…答えてくれよ!!」
俺は、誰もいなくなった暗闇の中で叫び続けた。名前も知らない、消えてしまった誰かを求めて…