気が付いたら、好きになってた。



少し前にやっとの思いで進むと

先ほどよりだいぶ人は少なくなって

歩きやすく、見渡しやすくなったけど

3人はどこにもいる気配がしない。


しかも...ケータイも相変わらず圏外。


なんてついてないの...



はぁ、。


思わず近くの売店のベンチに座り込んだ


すると

「桃菜」


聞きなれた声に安心して顔を上げるとそこには


「...旬?」

「よぅ」

旅中にまさかの遭遇2回目

でも今回はお互い1人だった。


「お前なにしてんの?」


少し小ばかにしたように笑いながら

あたしの横に座る


「もしかしてお前...」


...うわ、馬鹿にしてる

「迷子じゃないもん!」

あたしが先にそういうと

「へぇ」と不満げに長い脚を組みなおした

「ちなみに、俺は迷子」

そしてドヤ顔でそう一言。


「えっ?マジで?」

「あぁ、マジ。ケータイ何故か圏外だし」

そういって待ち受け画面を目の前に差し出される

「あ...あたしも」

「んじゃ、どっかいくか!」

「へ...?ちょっちょっと待ってよ」



あたしの返事を待たずに

旬はさっと立ち上がるとそのまま歩き出した


あたしは慌てて追いかけるも

内心...とてもドキドキしていた


そして、何故か旬の顔を見た瞬間

安心と同時に嬉しさが込み上げていた。