「もう...エリカ助けてぇ」

あたしはエリカの肩へコツンと頭を乗せた


そのまま何気なく類くんを見つめる。


すると不意にこっちを振り向いた類くん



不意打ちすぎる視線の交わりに

思わずエリカの肩に預けた頭を

ぐっと持ち直す。

それと同時にあたしの心臓はドキッと大きく高鳴り

ただでさえ熱い体温をぐっと上昇させた



「ね、なんか類こっち来てるよ」

顔を見なくてもわかる、エリカがにやけながらそう一言...


言い終わらないうちに


気が付けば類くんは1人、目の前の教室の窓のところまで来ていて


全開に空いた窓からぐっと身を乗り出した


「何してんの2人してそんなところで(笑)」


爽やかに笑いながら、交互にあたしたちを見た


「べっつに~?類、人気者だなって見てた」

「はぁ?嘘つけよ」


エリカと類くんは良いテンポで会話を進める


...あたしもこんな風に自然に会話出来たらな...なんて


思いながら。



「なぁ」


「...えっ?」



気が付けば2人の視線はあたしへ


類くんが「ははっ」と笑いながら窓の柵を飛び越え


あたしの隣に来た