気が付いたら、好きになってた。



「わりぃわりぃ!大丈夫?」


彼は少し余裕ありげに優しく微笑んでから

かがんであたしの目を見つめた


...さっ爽やか~~

思わずクラッとしそうになった



目の前の好青年の彼は旬より少し小さいけど


一般的には高身長の部類で八重歯が印象的



「ケガ、してない?」

「あっ大丈夫...です」

「そっか、よかった!あ、旬おはよ」

「おぅ、達也お前ちゃんと前見ろよな」


達也、そう呼ばれた彼は旬と親しげで


彼ももまた特進クラスのようだった。



「まじで悪かったよ、でお前らなに?付き合ってんの?」

達也君の突然の一言に

あたしたちは同時に「はぁ?」「いやいや!」


と声を上げた


「そっそこまで反応しなくても...」

達也君は逆に責められたかのように腰を引いて苦笑い。





「付き合ってねーし、普通に顔見知りってとこ」

「そっそう!」


あたしは少ししどろもどろしていたけど

旬は落ち着いたように事実を口にした。


「そっか、別に俺が聞いたのも深い意味ないから。」

「わかってるよ、てかお前そろそろ教室戻ったほうがいんじゃね?」


旬にそう指摘され時計に目をやると気が付けばもう8:25を指していた。


「やっやば!ま、またね~」


あたしは焦って走り教室に戻った。


もうこんなに時間たっていたの?!


...にしても、旬や達也君みたいなそこそこカッコイイ

男子も特進クラスにいたんだぁ...



なんとなく教室についてからもずっと


彼らのことを思い出していた。