気が付いたら、好きになってた。


学校につくと、グラウンドから部活生徒の声が聞こえるだけで

校内は静まり返り 自分の足音だけが響いていた。



...意味も分からず勢いで家を出て早くは着いたものの、暇。


っていうか旬、本当にいるの?勉強しているの?


この閑散とした校内のどこかの教室にいるんだよ...ね?



あたしは気が付けば鞄を机に置いたまま教室を後にした。






2学年は計8クラス。

1クラスあたり35名ほどで、学年の人数はこのあたりの高校の中では比較的多いほうで マンモス校などと呼ばれることもある。


...何組なんだろう?


教室は2階フロアでⅬ字型に配置されてあって

1.2組だけが西校舎になっている



そして1組は特別進学クラス2組は理系クラスで

その他は一般の進学クラスだ。


こんな朝から勉強するってことはきっと...前半学級だよね?


「風貌的には進学っぽいけど...」


なんて言葉をつい漏らしながらも


あたしは静かに1.2組のほうへと歩き始めた。



...へぇ、こんな感じなんだ。


1.2組と3組以降の教室の間に職員室があるため

ほぼ前半学級のほうへ行く用事など、ない。


友達もみんな進学クラスだし。




2組の前を通る....勉強している人はいるけど

旬らしき人は...いない。


てことは1組?特進!?


いや~、ないない



なんて思いながらも足を進めたあたしは


1組の前について息を飲んだ。



....いた。