オレの方がナオよりずっと近くにいて、チサの事分かってるはずなのに…。


何でだろう?



今は目の前にいるチサの事、遠く感じてる。


「シュン?どうしたの?」


チサは何も言わないオレを不思議に思ったのか、首を傾げてる。


オレはチサの隣に座った。


「ナオ、良い奴だよな?」


オレの突然な質問にチサは目尻を下げて頷いている。

今までこんな表情、オレの為にはしてこなかった。



恋してる顔だ。

ナオに恋してる…。




オレはチサの目を見つめて言った。



「もう、オレの部屋に来るな。」


「え……?」


チサの顔が強ばった。