ペシっ!
チサの頭を軽く叩いた。
「いったぁ…。」
「バーカ。ここは誰の部屋だよ?」
大分、覚醒したみたいで状況を把握したのか慌てて起き上がり、ベッドの上に座り直した。
「えへへっ。ごめん。待ってたら寝ちゃってた。」
「いーけど。何?何か用?」
少しだけ冷たい言い方になってしまった。
「そんな言い方無いでしょ~?メールくれたのに部室に来なかったから、シュンこそ何かあったんじゃないの?」
…心配してる時の顔だ。
「ごめんな?何でもないよ。」
「ほんとに?なら、良いんだけど。でも、何かあるなら言ってね?ナオ君もシュンの事心配してたみたいだから。」
チサって本当に素直で分かりやすい。
ナオの事、好きなんだなぁ…。

