杉山俊(スギヤマシュン)。高校1年生。


お年頃なオレの部屋。



オレの隣に座ってるこいつ。


隣んちに住んでる、いわゆる幼なじみ。



松山智咲(マツヤマチサ)。
同じく高校1年生。




日曜日の夜に遊びに来るなんて珍しい。


「どうした?」


「ケーキ焼いたから一緒に食べようって思って。シュン甘いの好きでしょ?」


ニッコリ微笑みながら、甘い香りのする小さなホールケーキをオレの前に差し出すチサ。



甘党なオレは喜んで部屋に通した訳だ。



ケーキを切り分ける為のナイフや小皿、チサの好きな紅茶まで用意してオレが部屋に戻ると、チサは何だかソワソワして落ち着きが無かった。






何だ?

トイレにでも行きたいのか?

とか思ってたオレはお気楽で、勘違いもいいとこだ。