教室の前の廊下でナオとチサは何か話していて、教室に入って来る気配が無い。
チサは2組で隣の教室だから、予鈴が鳴るまで一緒に居るつもりなのか?
「シュン、顔怖いから…。」
「え?」
「…大丈夫か?めっちゃ眉間にシワ寄ってる。」
セトに言われて気が付いた。
オレ、今…イライラしてる。
「あ、分かった?シュン嫉妬してるんだよ。」
…そんな事笑顔で言うなよ。
こいつ、絶対楽しんでる。
「嫉妬?ってヤキモチ?何でオレがヤキモチ妬かないといけないんだよ?彼氏でもあるまいし。」
「んー?シュン、バカなの?」
「何だよそれっ!」
ケラケラ笑うセトの肩を軽く小突く。
自分のモヤモヤが何なのか分かったところで、オレにはどうしようもない。

