セトに話を聞いてもらって、ちょっとスッキリした。
「オレ、ベッタリなつもり無かったんだけどなぁ。」
首を傾げるオレを見て、相変わらず笑顔なセト。
「ずっとそれが普通だったんでしょ？シュンがチサちゃんの世話焼いて、チサちゃんがそれに甘えてる関係。まぁ、その逆も然り。」
…だって、ガキの頃から隣に住んでてチサと一緒に居るのが当たり前だった。
「う～ん…。よく分かんねぇ。」
「何が分かんないの？」
「いや、このモヤモヤッとした感じ。うわぁーって感じ。…何なんだろ？」
ダメだ。自分で言ってて支離滅裂な気がする。
「プッ。アハハッ！」
え？
セトはいきなり吹き出したかと思うと笑い出した。
「ハハッ。ごめん。だって分かんねぇって言いながら分かってんじゃん。」
…何を？
怪訝そうなオレを見て、セトはほんとに分かんないの？って顔してる。
「あ、ほら。ナオ達来たよ。」
セトが教室のドアの方を指差して教えてくれた。
