翌朝、目覚めは悪くなかった。
いつもは、チサと一緒に登校するんだけど…。
昨日の今日で、チサがオレと仲良く登校なんかしないだろうな。
仕方ない。
オレが折れてやるか…。
チサを迎えに行く為にいつもより少し早めに出る事にした。
まぁ、迎えに行くって言っても家は隣だけど。
「行ってきまーす。」
玄関を開けると…………………。
ナオが居た。
オレに気が付くと、めっちゃ爽やかな笑顔で手を振ってきた。
「シュン!おはよ!」
「…おはよ。何?どうした?」
「うん。松山に昨日メールで一緒に学校行こうって誘ったら、オッケー貰ったからさ。」
…何だよ。
「…ナオん家、隣町だろ?」
「ほんとはここから近いバス停で待ち合わせだったんだけどさ。……ヘヘッ。」
照れ笑いをするナオ。
あ~…。何だかムズムズする。
「じゃあ、オレ先に行くから。」
「あぁ、また学校で。」
今にも雨が降りそうな天気…。
何だか気分がスッキリしない。