晴side
高校生になってから、俺には気になる子ができた。
同じクラスの清水雪さん。静かでいつも1人でいる女の子だ。
何度か声を掛けようとしたんだけど、どうにもタイミングが悪いのか、結局話せないまま気づけば最初の休日になってしまって。
「はあぁぁ」
深いため息をリビングのソファでついたときだった。
「ちょっと、兄さん朝から重苦しいため息つくのやめてよね」
玄関の方からそんな声が聞こえてきた。
「別にいいだろー」
適当に返事をしてから、再びため息をつく。
今まで、こんなに誰かと話すのに苦労することなんて無かったっていうのに。
「……上手くいかない」
ブツブツと独り言を呟いていると、玄関にいたはずの妹、千花がいつのまにか傍に来ていて、腕を引いた。
「辛気臭い顔して、兄さんらしくない! 考えたってどうにもなんないなら、体でも動かしたらいいでしょ!」
「え、いや俺は……」
「いいから、行くよ! 今日は限定ゲームの発売日なんだから!!」
俺が返事をする前に、千花は強引に家から俺を連れ出して。
気が乗らないままに、千花がゲームを買うのに付き合うこととなった。
高校生になってから、俺には気になる子ができた。
同じクラスの清水雪さん。静かでいつも1人でいる女の子だ。
何度か声を掛けようとしたんだけど、どうにもタイミングが悪いのか、結局話せないまま気づけば最初の休日になってしまって。
「はあぁぁ」
深いため息をリビングのソファでついたときだった。
「ちょっと、兄さん朝から重苦しいため息つくのやめてよね」
玄関の方からそんな声が聞こえてきた。
「別にいいだろー」
適当に返事をしてから、再びため息をつく。
今まで、こんなに誰かと話すのに苦労することなんて無かったっていうのに。
「……上手くいかない」
ブツブツと独り言を呟いていると、玄関にいたはずの妹、千花がいつのまにか傍に来ていて、腕を引いた。
「辛気臭い顔して、兄さんらしくない! 考えたってどうにもなんないなら、体でも動かしたらいいでしょ!」
「え、いや俺は……」
「いいから、行くよ! 今日は限定ゲームの発売日なんだから!!」
俺が返事をする前に、千花は強引に家から俺を連れ出して。
気が乗らないままに、千花がゲームを買うのに付き合うこととなった。