心で叫ぶ、君のこと

周り、グラウンド。
足元、四角形に入り組んだジャングルジム。
そしてあたしは、そのてっぺんに座っている。



あれ、なんで一人でこんなとこいるんだろう。



静かだなー。
今日部活ないしね。


まあきっとあたしの脳みそが命令したんだね、ジャングルジムにでも登って世界の広さを感じなさい、みたいな。


そこまで高くないけど。


よし、帰ろ帰ろ。


ひょいっと勢いをつけて飛び降りようと手を広げたら、右手が何かに当たった気がした。

…人!?

「わっ、ごめんなさ…」

い?


右隣には、空気だけ。

誰もいないじゃん。

いや、そりゃそうだ。

1人で登ってきたんだもん。


あたしもボケたかな、


はーあ、歳はとりたくないねぇ、なんつって。


よっしゃあ、ダッシュで家に帰るぜ!