「あのぉ、昴?」
男子たちと話してた昴は、あたしを見ると少し眉をあげて体をあたしのほうにずらした。
周りの男子たちが微かに笑いながら見てる。
「ん、なに?」
「あの、さ、その…夏祭り、一緒に行かない?」
うっわー、なんかあたし告白してるみたいじゃない?
恥ずかし、恥ずかし。
昴を取り囲む男ども、にたぁーっとタチの悪い笑みを浮かべて。
「おおお!デートのお誘いだぜっ。」
「ついにか。長かったなぁ、昴っ。」
いやおいっ、勝手に涙ぐむんじゃない君たち。
昴と言えば、すこし考えた素振りを見せて、ふっと微笑んだ。
「いいよ。」
「ほんと?よかった。」
「うぇーーーい!」
「ヘェィ、ナイスカッポー!!!」
「フーーー!!」
だからうるさいっての!
でもよかった…!
振り向いておっきく丸を作ったら、海央、梨夏子、佐奈が満面の笑みで手を叩いてた。
よし、ミッション1クリアっと…。
