「許さない。」


そんな声が聞こえた。


やっぱり、でも分かってた事。


でも、苦しいよ。


「でも、許せないのに…顔みたら許せちゃうじゃん。」


「え、…?」


「俺、ずっとなんかしたかな。って思ってて、でも、これ以上嫌われたくなくて、連絡も取れなくてすごい、悲しかった。……けど、今本気で嬉しい……と思いました…。」


滝川くんは顔を真っ赤にさせて話してくれた。


「たーきーかーわ!お前やるじゃん!!」


「あっきーイケメンー!笑笑」


「げっっ!教室って事わすれてた!!」


あ、私も…。


そして、滝川くんの隣に1人の男子が来た。


「初めまして、晃の親友の蓮です。…晃、ちゃんと話してこいよ。先生には言っとくから。な?」


「あ、あぁ。ありがと。じゃ、行こっか。」


滝川くんが立って私の手を掴んだ。


"きゃーーーー!!"


って叫び声が一気にでた。


けど、私はその手を離さないようにしっかりと握った。


「あ、まって私も先生に!」


「それなら、任せて!!ちゃんと言っとく!!」


後ろから声が聞こえた。


「杏!!…ありがと!」


杏は大きな丸を手で作って笑った。