え…

え?

えぇっ?!



「え、ちょ!ちょっと待って!他にやる人いないの?!」

なんと、クラス実行委員に立候補したのは私だけだった
みんな大変だって分かってるからやりたくないみたい…

でもでも!誰かやってくれなきゃ!
ひとりじゃ絶対無理だし、必ず2人は出るように言われてるし…

「だ、誰かやらないの…?」

思わず立ち上がってみんなに聞いてみるけど目をそらされるばかり
教室に沈黙が流れる

六月頃から色々準備を始めるから今のうちに決めなきゃいけない委員なのに…

ふぇ…
このままじゃ一人になっちゃうよ泣

そう思ってうつむいて座った瞬間、



「俺、やります」



「えっ?」





手を挙げたのは、少し困った顔をした風波君だった

「じゃあ風波くん、ありがとう!名前を書いておきますね」

学級委員の子が黒板に名前を書いてる間に私はお礼を言わないとと思って小さな声で話しかけた

「風波くん!本当にありがとう!」

「いや、2人出なきゃいけないみたいだし、さすがに1人はきついと思って」

優しく笑った顔にまた少しキュンとした

「よろしくね♪」

首をかしげて上目遣いに見つめてくる彼に、私は、ほんとにみんなの王子様なんだなと思っていた