「どこに行く。」

 勉強の手を止める燈架

「掃除してきます。」
 
 勉強道具を片づけながら言う。

「勉強は。」

「あとで。」

「今日はやらなくていいから
 
 勉強を優先しろ。」

「ですが、」

「はい、こっち座る。」

 笙さんが床を叩く

「はい。」

「わかんないこととかない?」

「えっと、5問くらい?」

「見せて」

 笙さんがノートを覗く、その横から

 偟さんが覗く。

「あーこれ。図描いたら一発だよー。」

「偟、お菓子はむこう。」

「俺が教えようか?」

「だ、大丈夫です。」

「はい、振られたんだから向こうで食べて。」

「まだ振られてないし、ね?」

「あははははは。」

「偟、こっち来て。」

 くるさんが呼ぶ

「えー」とアメを咥えていく