病室に戻るとお母さんが病室の中をウロウロしていた。そしてお母さんは、私に気付きこっちに近付いて来て言った。
「どこ行ってたの!心配したじゃない!」
「屋上行ってただけ。」
「そう。良かった無事で。」
『ほんとはそんな事思って無いくせに。』
そう言おうと思ったけど、やめた。
だってケンカになりそうだもん。
私は、黙ってベッドに入った。
しばらくお母さんは、話し掛けていたけど、諦めたのか帰った。
あ〜、やっと口うるさい人がいなくなった。
そう思った。
コン、コン
─ガラッ
誰だろ?
「穂乃果〜!」
この声は…
「沙月!」
この子は、宮下沙月。小柄でポニーテールがよく似合う私の自慢の友だち。
まさか来るなんて思ってなかった。
「やっほー元気にしてた?うちね、すっごく心配してたんだからね!」
「うん!元気だよ!心配してくれてありがとう!沙月こそ元気なの?」
「元気だし!」
よかった。いつもの沙月だ。
やっぱり、友だちは普段通りがいい。
コン、コン
─ガラッ
次は誰だろ?
「ホーノーちゃん?」
うわ、アイツだ。
「何でくんのよ!陸斗!」
「え〜、何で来ちゃ行けないの?」
「別にいいけど…」
「やったー!じゃあこれから毎日くるね?」
「来なくていい!」
ギャーギャー言い争っていたら
「あのー?穂乃果?この男の子はだれ?」
あ、完璧に沙月の事忘れてた。
「コイツは…」
「初めまして!里中陸斗17歳でーす!」
「陸斗君って言うんだね。うちは、宮下沙月17歳!よろしくね。」
「うん!」
「何か陸斗君ちっさい子に見えるー!」
「沙月ちゃんこそ、ちっさく見えるよ。」
ちょ、何かどんどん仲良くなってません?
「沙月!コイツ生意気な奴だよ?」
「えー、そうは思えないけどなー。」
「さすが沙月ちゃん。分かってらっしゃる!」
「いやいや、生意気だよ?コイツ。私のことを勝手に『ホノちゃん』って呼ぶんだよ?」
「いいじゃん!『ホノちゃん』って可愛らしく呼んでくれるじゃん!」
「えー、私はやだもん!」
こんなふうに3人で話していると、あっと言う間に時間が過ぎてしまった。そして二人は、帰ってしまった。
夜。私の1番嫌いな時間。
今日みたいに友達とギャーギャー騒ぎたい。
学校に行きたい。
そんなふうに思っていたら、もう生きる価値なんかないなって思った。
そして私は引き出しに入ってるカッターを取り出し、手首に近づけた。
さよならみんな。
そう思った時。
─ガラッ
「ホノちゃん?」
ハッとしてドアの方を見た。
陸斗がいた。
「何やってんだよ?!ホノちゃん!」
陸斗が声を荒げた。
「こんな事して何になんだよ?!傷つく人沢山いんだぞ?!分かってんの?!」
「ご…ごめんなさい…」
泣けてきてしまった。
「何でこんな事しようと思ったの?」
「だっ…て、こん…なふ…うにびょ…ういんにいて…も…ヒック…生きる…価値な…んかな…いって…ヒック…思っ…たんだ…もん…」
しばらく陸斗は黙った後、私を抱き締めた。
「そんなことない。生きる価値がない人間なんかいないよ。もちろん、ホノちゃんだってそうだよ。死にたいだなんて、1番ダメな言葉だよ。」
「うん…」
「だから、そんな事思っちゃうときは、僕を呼んでよ。いつでも来るから。」
「うん…っ」
「じゃあ今日は一緒に寝てあげる。」
「あ…ありがとうっ」
その日陸斗は添い寝をしてくれた。
まぁ、次の日看護師さんに怒られたけど。
「どこ行ってたの!心配したじゃない!」
「屋上行ってただけ。」
「そう。良かった無事で。」
『ほんとはそんな事思って無いくせに。』
そう言おうと思ったけど、やめた。
だってケンカになりそうだもん。
私は、黙ってベッドに入った。
しばらくお母さんは、話し掛けていたけど、諦めたのか帰った。
あ〜、やっと口うるさい人がいなくなった。
そう思った。
コン、コン
─ガラッ
誰だろ?
「穂乃果〜!」
この声は…
「沙月!」
この子は、宮下沙月。小柄でポニーテールがよく似合う私の自慢の友だち。
まさか来るなんて思ってなかった。
「やっほー元気にしてた?うちね、すっごく心配してたんだからね!」
「うん!元気だよ!心配してくれてありがとう!沙月こそ元気なの?」
「元気だし!」
よかった。いつもの沙月だ。
やっぱり、友だちは普段通りがいい。
コン、コン
─ガラッ
次は誰だろ?
「ホーノーちゃん?」
うわ、アイツだ。
「何でくんのよ!陸斗!」
「え〜、何で来ちゃ行けないの?」
「別にいいけど…」
「やったー!じゃあこれから毎日くるね?」
「来なくていい!」
ギャーギャー言い争っていたら
「あのー?穂乃果?この男の子はだれ?」
あ、完璧に沙月の事忘れてた。
「コイツは…」
「初めまして!里中陸斗17歳でーす!」
「陸斗君って言うんだね。うちは、宮下沙月17歳!よろしくね。」
「うん!」
「何か陸斗君ちっさい子に見えるー!」
「沙月ちゃんこそ、ちっさく見えるよ。」
ちょ、何かどんどん仲良くなってません?
「沙月!コイツ生意気な奴だよ?」
「えー、そうは思えないけどなー。」
「さすが沙月ちゃん。分かってらっしゃる!」
「いやいや、生意気だよ?コイツ。私のことを勝手に『ホノちゃん』って呼ぶんだよ?」
「いいじゃん!『ホノちゃん』って可愛らしく呼んでくれるじゃん!」
「えー、私はやだもん!」
こんなふうに3人で話していると、あっと言う間に時間が過ぎてしまった。そして二人は、帰ってしまった。
夜。私の1番嫌いな時間。
今日みたいに友達とギャーギャー騒ぎたい。
学校に行きたい。
そんなふうに思っていたら、もう生きる価値なんかないなって思った。
そして私は引き出しに入ってるカッターを取り出し、手首に近づけた。
さよならみんな。
そう思った時。
─ガラッ
「ホノちゃん?」
ハッとしてドアの方を見た。
陸斗がいた。
「何やってんだよ?!ホノちゃん!」
陸斗が声を荒げた。
「こんな事して何になんだよ?!傷つく人沢山いんだぞ?!分かってんの?!」
「ご…ごめんなさい…」
泣けてきてしまった。
「何でこんな事しようと思ったの?」
「だっ…て、こん…なふ…うにびょ…ういんにいて…も…ヒック…生きる…価値な…んかな…いって…ヒック…思っ…たんだ…もん…」
しばらく陸斗は黙った後、私を抱き締めた。
「そんなことない。生きる価値がない人間なんかいないよ。もちろん、ホノちゃんだってそうだよ。死にたいだなんて、1番ダメな言葉だよ。」
「うん…」
「だから、そんな事思っちゃうときは、僕を呼んでよ。いつでも来るから。」
「うん…っ」
「じゃあ今日は一緒に寝てあげる。」
「あ…ありがとうっ」
その日陸斗は添い寝をしてくれた。
まぁ、次の日看護師さんに怒られたけど。


