最後にジャーンとギターをかき鳴らした落合くんは、静かに目を閉じていた。 初めて聞いた落合くんのギター。そして、落合くんの歌声。 私は鳥肌が立った。歌詞は微妙だけど、メロディーは素晴らしくて、なんて素敵な歌なんだろうって思った。 思わず拍手をしたくなった。でも、その必要はない。 誰かが私よりも先に拍手をしていたのだ。 「すごい。いやあ、すごいわ。おばさん、感動しちゃった!」 玄関先を見ると、なんと買い物袋を持ったお母さんが立っていたのだ。