「財満さんも作詞のセンス、ないじゃん!」
私の歌を聴き終えた、落合くんの第一声だった。
「うん。人のこと言えなかった。難しいね、作詞って。」
「でしょ? やってみて初めて気づくんだよ。でも……。」
「でも?」
「いい歌だってオレは思った。この世界には、約70億人の人がいるけど、その中でたった1人でも『いい歌だ。』って思えたらそれはそれでいいことだって、財満さんは思わない?」
「うん……そう思うかもしれない。」
それが音楽の素晴らしさなのかもしれない。そんな当たり前のことが見えなくなっていた。一人だと。
でも、それを見ることができた。二人だから。



