「そのままだよ。川上が来る方が財満さんだって嬉しいだろ?」



「そりゃそうだけど、この様子だとまだまだかな……。はあ、いつになることやら。」



落合くんは寝返りを打った。



「大丈夫だよ。そのうち、きっとそんな夜が来る。」



「そんな夜って?」



「川上と一緒に新しい一日を迎えられる夜。」



「何それー!」私は思わずクスクス笑ってしまった。



「あー、ひょっとして、落合くん、嫉妬してる?」



「……ちょっとね。」



また落合くんは1拍半の間を置いて、しかし、私が思いもしなかった答えを返した。



「え? 嫉妬してるの?」



「そりゃ嫉妬くらいするよ。だって……。」



「だって?」



私はここまで言って、とんでもなく申し訳ないことをしたと思った。