上を見上がれば薄ピンク色の花びらが綺麗に空を舞う。
その花びらの隙間から溢れる煌びやかな光。
頬に感じる温かい風。
そして晴天としている水色の空。
花びらを掴もうと手を伸ばしても届かない。
あたしの手の平にも乗らない。
ただ一つだけ思う事は
この桜達は一気にパーっと綺麗に咲き
そしてたった数日で儚く散る。
恋愛と似てるのかもしれないと言う事。
もう春になったんだね。
「美桜~!おっはよーう!」
トンっと肩を叩きニコニコしてあたしの横に来たのは中学からの友達、沙彩。
見た目は可愛いのだが中身が本当に男混ざりでサバサバしている。
あたしの大好きで大切なお友達なんだ。
「おはよう、沙彩。相変わらず朝から元気だねー」
沙彩はいつも朝からテンションが高い。
お酒でも飲んでるの?ってくらいよく話すしニコニコしてる。
「なんかねー美桜の姿見た瞬間テンション上がった!」
「なにそれ」
なんだか可笑しくて笑ってしまう。
なにそれとか言っておきながら沙彩に言われると本当に嬉しくて仕方ない。
あたしまで元気になれてたりする。
まあ本人には言ってないけどね。笑