「あぁ。必ず上手くいく」

お父さんは覚悟を決めたようにあたしを見つめた。

そんな信じろって目で見ないでよ。

あたしは膝の上で拳を握った。

「…わかった」

あたしの声が、狭い畳の部屋に静かに響いた。

こんなにこの部屋声が響くんだ。

お隣さんにも聞こえてたのかな。

あたしはそうな事を考えながら、泣き出した鈴の頭を撫でた。