『マジ!? あのかいとくんとキスしちゃったの!?』


どうしたらいいのかわからなくて、たまらずなっちゃんに相談すると。


『きず、それは間違いなく病気だよ…!! あ、でも病院には行かなくていいよ。このなっちゃんがきずの病気を全力でサポートしてあげるから!!』


意味深な笑みを浮かべてそう言われたから、まだ病院には行っていない。

けど、かいとくんは……どうなのかな?

こんなにドキドキしてるのは、私だけなのかな。

かいとくんは、どうしてあの日、私にキス……したのかな……。


考えれば考えるほど、視線は必然的にかいとくんにいってしまう。


「海音、次お前の100m走だぞ」

「えええ、僕絆奈ちゃんのこと追いかけるから太一代わりに走ってきて」

「こんのバカイト!! さっさと来い!!」

「絆奈ちゃん待っててね僕のことだけ見ててね」


そういうやりとりをしながら、かいとくんは太一君にずるずると引きずられて行ってしまった

太一君とかいとくんは同じ赤組のようだ。


「……ううう」

「ごめんな、絆奈ちゃん。海音に悪気はないんだ」

「え?」


突然呼ばれた名前に驚き振り向くと。