両手で顔を覆う私。
「隠さないで見せて? 僕も見せたんだから」
そっと手首をつかまれ、引き寄せられる。
ほら、と言いながら、かいとくんはもう片方の手で私の頬に触れた。
「かわいい。もう我慢できない」
「………」
心臓の音、うるさい。
くらくらする。
「っ、」
徐々に、私の首筋にかいとくんの顔が近づいてくる。
それだけで、なんだかくすぐったくて、熱くて。
「―――…っん…!」
ちくりとした痛みが一瞬体中を走って、小さく声が漏れた。
恥ずかしい。
自分が自分じゃないみたい。
体が動かない。
痛かった首筋は、ぬるりと温かくて柔らかい何かがなでるように滑った。
「……っ、」
びくりと体が震える。



