「かいとくん、子供みたい」

「絆奈ちゃんとの子供はほしいよ」

「そうじゃなくて~…!!」


あれ?

おかしいな。


あんなに苦手だったかいとくんと、今は普通に話すことができてる。

あんなに、なっちゃん以外の人と話すのが苦手で、人と向き合うことすらこわくて仕方がなかったのに。


「……」

「どしたの?」


なんか、かいとくんが人気者の理由が、なんとなくわかったような気がする…。

誰とでも、こうやって仲良く話せるんだね。

すごいなあ、私にはまねできないや…。

どこまでも、あなたは私とは正反対の存在なんだね。


「もー」

「え」

「かわいいからもっかい抱きしめさせて」

「ちょ、だめです!!」


両手を広げて私を包みこもうとしてくるかいとくんを、必死で拒む。