―――『君のためなら、舌噛んで死ねるよ』


あのときと同じような雰囲気。

どこか、危うさのある雰囲気。


「……あ…」


怖いか怖くないかと聞かれたら当然……。


全力で怖いです!!!!


「っ」


かいとくんの手がすっと伸びてきて。


「かわいい僕の絆奈ちゃん」

「……」


まるで、金縛りにでもあったかのように。

まったく動くことができず。

かいとくんのその瞳から、目をそらすこともできず。


「さ、勉強しようか」

「……え…?」


急に、ふわっとした笑顔を浮かべるかいとくん。

さっきの雰囲気は、どこへやら。