ゾクゾクとしてくる快感が首筋から腰にまで伝わり、自分の気持ちも抑えられそうにない。



「潤也さん……」


名前を呼ぶと彼が微笑む。
その笑顔を見ながら思いの丈を口にした。


「貴方が好きです!橋本花梨をもっと知って下さい!もっと本気で好きになって。もっと沢山ーー」



「キスしよう」


彼の言葉を合図に唇を重ね合わせた。
お互いの存在を確かめ合うように何度も何度も角度を変えて口付ける。


そのうち舌も絡め合って愛撫まで始まった。



「ん、ふっ…はっ……んんん…っ」


息遣いが荒くなり、お互いの衣類を脱がし合う。


一枚ずつ床に散らばっていく。


だけど、肌はちっとも寒くない。



「抱いて……潤也……」


あの夜と同じように彼を求めた。



「…花梨……綺麗だ……」


ウットリとした声にも胸が鳴る。



「ああああ…っ…!」


やっとこんな田舎町で生まれ育った私を愛してくれる人に出会った。


彼は私をマーメイドとは呼ばない。
だけど、そう呼ぶ人の誰よりも、深く私を愛してくれる。



「潤也さん……」


貴方に出会えて、私は本当に幸せ。

だから、今度は貴方も私に溺れて。

二人きりの時はいつでも恋人に戻って、深い愛に溺れようーーー。



「キスして。もっと…」


二人だけの時間。
何の邪魔も入らず、ずっと朝まで求め合ったーーーー。