バリトンボイスが迫力に押されるように謝る。
何故、こんなに主任が言いなりなのかわからず、呆気に取られて立ち尽くした。
「これでは上客は訪れようともしないだろう」
「はい!誠に小山内様の仰る通りで御座います」
答えながら肩が小さくなっていく主任。まるで親に叱られる子供か何かのようだ。
(オサナイ様?)
私はそう呼ばれた人の顔を見直した。
オサナイの漢字が思い浮かんでこないけど、何処かで聞いたことがあるような……
左手を上に挙げた人がサングラスの縁に指を引っ掛ける。
外す仕草を見せる彼に、ゴクン…と生唾を飲み込んだ。
耳朶から離れていくサングラスの黒い縁。
黒く光るレンズが外れた目元は二重だけど切れ長で、黒い睫毛と日本人と思われる黒目が力強く輝いていた。
一瞬、そのイケメンぶりに見惚れてしまった。
目ヂカラもさることながら、その整った顔立ちに唖然とする。
それは私だけでなくラウンジで働く女性社員もそう思ったらしく、はぁ…と深いため息のような声が漏れ聞こえた。
「ホテル内を案内しろ。チェックして回る」
何処までも横柄な態度のオサナイという男性を引き連れて、まるでお小姓ような雰囲気で歩き出す主任。
いつものようなエロジジイな雰囲気は消えて、「こちらです」と腰を折るように先導しだした。
何故、こんなに主任が言いなりなのかわからず、呆気に取られて立ち尽くした。
「これでは上客は訪れようともしないだろう」
「はい!誠に小山内様の仰る通りで御座います」
答えながら肩が小さくなっていく主任。まるで親に叱られる子供か何かのようだ。
(オサナイ様?)
私はそう呼ばれた人の顔を見直した。
オサナイの漢字が思い浮かんでこないけど、何処かで聞いたことがあるような……
左手を上に挙げた人がサングラスの縁に指を引っ掛ける。
外す仕草を見せる彼に、ゴクン…と生唾を飲み込んだ。
耳朶から離れていくサングラスの黒い縁。
黒く光るレンズが外れた目元は二重だけど切れ長で、黒い睫毛と日本人と思われる黒目が力強く輝いていた。
一瞬、そのイケメンぶりに見惚れてしまった。
目ヂカラもさることながら、その整った顔立ちに唖然とする。
それは私だけでなくラウンジで働く女性社員もそう思ったらしく、はぁ…と深いため息のような声が漏れ聞こえた。
「ホテル内を案内しろ。チェックして回る」
何処までも横柄な態度のオサナイという男性を引き連れて、まるでお小姓ような雰囲気で歩き出す主任。
いつものようなエロジジイな雰囲気は消えて、「こちらです」と腰を折るように先導しだした。

