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「あなたのせいだから。」
私達はそれぞれカレーライスと唐揚げ定食を口にしながら、バスケ部マネージャーの話を聞いていた。
どうやら、マネージャーはご立腹の様子。
「彼、バスケ部のエースなの。来週には大会があるのに…。」
キッと彼女を睨むと
「あなたのせいで、足首捻挫しちゃったんだから!」
モグモグと口に入っていた唐揚げが邪魔をして、言葉を出せない彼女。
「…彼が大会に出れなかったら、あなたのせいよ。」
ようやく、唐揚げを飲み込んだ彼女。
「えっと…。バスケ部エースって誰のこと?」
はい、キタコレ…。
「なっ…!」
マネージャーが苛立つのが分かった。
「あー。マネージャーさん、ごめんね?ちょっと待って。」
私はマネージャーを制して、彼女に説明をする。
「今朝自転車を止めて助けてくれたのがバスケ部エースの子で、
擦り傷だけって言ってたけど実は捻挫してて、
しかも大会が来週だからどうしてくれるの?って。
マネージャーさんは怒ってるみたいよ。」
「えぇっ??」
彼女は眉毛を八の字にして、マネージャーに向かって
「ごめんなさいっ。」
と、頭を下げた。

