彼女の視線を辿ると、学食の券売機に並ぶ男子の集団。



なる程ね。と納得。


「あそこに居る男子に助けて貰った訳だ。」


私が、そう言うと首を上下に振った。


「そう。そうなの。

もうダメだって思ってたら、坂道の下にあの人が居て、私を助けてくれたの!

カッコよかった!」


何だか興奮気味に話す彼女に、


「で、惚れたんだ?」


ニヤリと笑いながら尋ねるとボンッて効果音が鳴ってもおかしくないくらい、顔が真っ赤になった。


「ぶつかって怪我させちゃったから、とりあえず学校に来て保健室に行ったんだけどね?

ごめんなさいとありがとうございますを何回も伝えてたら、私の頭ポンポンってして大丈夫だからって言ってくれたんだよ!」



思い出して照れてる。


「話し掛ければ?」

「無理無理無理無理!!」

「何で?今朝はありがとう~って軽く話し掛ければ良いじゃない。」


「うぅ~……。」