けど、知ってるよ?

私と別れた後、
あいつはすぐ他の女の所に行ってた事。

そういう奴って分かってたけど、
私の事本当に好きだったのか分からなくなった。


「……どうするの?」


「……分かんない。」


何て顔してるんだ…。
思わず自分の方に引き寄せた。

「泣け。今泣きなよ。
あいつの前で泣いてやる必要なんか無い。」



どれだけの言葉を投げ掛けても、
私の言う事なんて何も役に立たない。


「本当にクズだよ、あいつ…。」

「…うん。
…でも、好きなんだよ~。」



大丈夫。

まだ笑えてるから、大丈夫。


頑張れ。



「あの子とあいつ。」完