「春樹、体も心もボロボロだったよね。今の私と同じように」


そう、お兄ちゃん、苦しんでた。お母さん、私には優しいけど、お兄ちゃんには厳しかった。


「頭の悪い私立高校なんか行ってさ悠菜と真逆で苦しんでた」


知ってるよ…。


「あんたと全て比較されてた。あんたはこんな名門私立高校なんか入ってさ。あんたがこの学校に入らなかったら…!!」


そう、お兄ちゃんは自殺した。


お母さんに暴力ふられて暴言はかれて…。


私さえいなければ…。


葬式の時お母さんは泣いてた。


確かに愛情はあったんだと思う。


「でもどうして美里が私を…??」


「私は春樹の彼女だよ」