僕等のネイロ

「私的にはだな」


お父さんが話し出した。


「そろそろメジャーデビューしてほしいのだよ…君たちのこの間出したインディーズシングル…世間の食いつきがいいんだ…だから、早い内に公の場に出た方がいいと思うんだが」


「ですが、僕達まだインディーズとしてライブまだ1度もやってませんし…ましてやシングル1枚しか出していないだなんて…」


「君たちの目指しているバンドもそうだったよ」


潤さんが言った。


「今確かに世間は…君たちに食いついてきている…ここでインディーズとして引っ張っても…意味は無いかな。むしろ、自殺行為だろう」


潤さんが続けて言った。


「ライブを…最後にライブをやるといい」


お父さんが言った。


「どこで…??」


「ライブハウスだよ…いきなりホールとか無理に決まってるだろう」


「だよね」


「では、そのように大々的に告知しよう。インディーズラストライブ。君たちはセットリストを考えるんだ」


「では社長、それに合わせてアルバムを出すのはどうでしょう??お客さんもライブにのりやすくなりますし」


潤さんが言った。


「ほう。それはいいかもな。では、君たちはアルバム製作と共にセットリストを考えておくんだ」


「はい」


そうして話し合いは終わり、潤さんは帰って、お父さんは部屋に戻った。