一生懸命歌った。


気持ちがいい。


心に響くベース。軽やかに刻まれるドラム、そしてバンドにはかかせないギター。


その3つの音に私の声を合わせて歌うの―…。


「すっげ上手いじゃん!!」


水城くんがとても嬉しそうに私の顔を見ている。そして何かを待っているかのようにも見えた。


そうか…私が言うのを待ってるのか。


「私、入りたい!!」


そう言ったとたん3人の顔が笑顔になった。


「ORANGE×RHYTHMの伝説の始まりだなッ!!」


葵くんは私を見て笑った。


キュン


彼の笑顔を見るたびに私の胸の鼓動が早まるの。


これって恋なのかな…??


私にはよく分からないや…。