好きにはさせない

あたしの元カレ、柊 叶斗。
あの野郎はあたしと別れて早2日。
たったの、2日。


で彼女を作りやがった。


いい気分なわけがない。
てか、胸くそ悪い。
…めちゃくちゃ悔しい。


なんなの。


そんなあたしの気持ちを知ってか知らずか、

「モテる男って罪だね〜ホント」


いや。知らないみたい。


笑ってそう言いのける京子に多少のイラつきを覚えながらまた、溜息を吐いた。

「幸せが逃げちゃうよーって言ったら、うざい?」

「めちゃくちゃ、うざい」

「あはは」


あたしのこと考えてるようで考えてないのがこいつ。
まぁ、変に同情とかしないのが京子のいいところ。でもある。


てか、うん。
あたしちょー惨め。


だけどそう思ってることを周りに悟られたくないから平静を装う。
そんなことをしてる自分がさらに惨めになるから嫌で嫌でしょうがない。


分かってるけどこればかりはどうしようもない。
あたしは変なところでプライドが高い。


だけどまぁ、


「祐奈のプライドズタボロだね〜」


なんて笑いながら言っちゃうこいつには、色々とバレてる。