好きにはさせない






…、あたしも矛盾してる。

来て欲しくないのに、来て欲しい。

嬉しくないのに、嬉しい。


だってーー、


そこまで考えてやめた。
なんであたしがこんなに考えなきゃいけないの悩まされなきゃいけないの。

あんな男に。

って、
家に帰ってもそんな男のことを考えてる時点で負けな気がした。

寝返りを打って振り払う。

「…」



"祐奈がいいんだけど"



うぜぇ!

あーもう。
あいつの記憶消しちゃいたい。

だけど、そう思えば思うほどあいつが出てくる。
なに?なんかの魔法でも使ったわけ?
なんで消えてくんないの。