10年前の高校の時の長い夢を見ていた気がする。メグミのことは忘れられず、今に至る。

久しぶりに学校の裏山に行った。
今なら言えるのになぁ。
あのときと同じ季節。
相変わらず、ぼーっとしていた。
メグミ、会いてえ。
自然と涙がこぼれる。


マサ!
……!?
振り向くと10年前と同じ容姿なメグミがはっきりと、今度こそはっきりと俺の目の前にいた。
ゆっくり歩み寄り、一番伝えたかった言葉を、今。
好きだ。結婚しよう。
メグミは、うなずく。


今考えれば、10年後の未来からやって来た将来の、いや、一生の初恋相手。
そう思ったらにやけてきたのがばれたのか、メグミは俺の全部を見抜かしたようでニヤニヤしている。


これが、俺の高校2週間。いや、一生で一番の初恋物語。